全 情 報

ID番号 03370
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 航空自衛隊第七航空団事件
争点
事案概要  基地開庁記念行事としての展示飛行中に松林に墜落して死亡した航空自衛隊員の事故につき国の安全配慮義務違反の責任が問われた事例。
参照法条 民法415条
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
裁判年月日 1978年9月27日
裁判所名 東京地
裁判形式 判決
事件番号 昭和50年 (ワ) 9945 
裁判結果 棄却
出典 タイムズ394号115頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務〕
 国は国家公務員に対し、公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたつて、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を負う(最高裁昭和五〇年二月二五日第三小法廷判決・民集二九巻二号一四三頁)こと勿論である。
 ところで、原告は、百里基地開庁記念行事の一つとして予定された展示飛行を実施するに当つては、これに先立ち自衛隊員の飛行の安全のために展示飛行計画を十分に検討したうえ、これを確定し、しかる後に訓練計画を実施すべきであると主張するが、前示認定のとおりAの所属する第七航空団二〇六飛行隊においては同隊の展示飛行計画は、Bにおいて予行飛行のうえ、慎重に立案確定されていたのであるから、安全配慮につき欠けるところはない。