全 情 報

ID番号 03752
事件名 地位保全仮処分控訴事件
いわゆる事件名 硬化クローム工業事件
争点
事案概要  成田闘争において逮捕勾留され、一七日間欠勤したこと、さらに大学中退を高校卒であると学歴を詐称したことを理由とする懲戒解雇の効力が争われた事例。
参照法条 労働基準法89条1項9号
体系項目 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 経歴詐称
懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 職務懈怠・欠勤
裁判年月日 1986年5月28日
裁判所名 東京高
裁判形式 判決
事件番号 昭和60年 (ネ) 1536 
昭和60年 (ネ) 2874 
裁判結果 棄却
出典 タイムズ611号33頁/労働判例483号21頁
審級関係 一審/東京地/昭60. 5.24/昭和56年(ヨ)2252号
評釈論文
判決理由 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-経歴詐称〕
〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-職務懈怠・欠勤〕
 当裁判所は、控訴人の本件申請は理由がないと判断するが、その理由は、次のとおり訂正、削除するほかは原判決理由と同一であるから、これを引用する。
 「なお、控訴人は、就業規則四〇条一二号によつて懲戒解雇をするためには「一四日を超える無断欠勤」のほかに「はなはだしく職務不熱心である」との要件を充たすことが必要であると主張するが、同号は「無届欠勤一四日を超える者」と「はなはだしく職務に不熱心な者」とを「および」の接続詞によって並列的に揚げ、右両者がいずれも懲戒解雇の対象になることを規定しているものであるから、控訴人の右主張は同号の文言に反し失当というべきである(同号を控訴人の主張のような意味にするためには、同号の「一四日を超える者および」を「一四日を超え、かつ」とすべきである。)。