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ID番号 : 05387
事件名 : 郵政省職員たる地位確認等請求事件
いわゆる事件名 : 下市郵便局長事件
争点 :
事案概要 :  公務員の辞職願の撤回につき、信義則に反しないとされた事例。
参照法条 : 労働基準法2章
国家公務員法77条
体系項目 : 退職 / 退職願 / 退職願いの撤回
裁判年月日 : 1964年6月22日
裁判所名 : 奈良地
裁判形式 : 判決
事件番号 : 昭和36年 (行) 7 
裁判結果 : 一部却下,一部棄却
出典 : 行裁例集15巻6号1127頁/タイムズ163号130頁/訟務月報10巻7号1027頁
審級関係 : 上告審/最高一小/昭49. 9. 2/昭和43年(行ツ)44号
評釈論文 :
判決理由 : 〔退職-退職願-退職願いの撤回〕
 ところで辞職願はこれを撤回することが信義に反すると認められる特段の事情のある場合は別としてその効果を発生するまではこれを撤回することは原則として自由であり、しかも右辞職願の撤回が信義に反するかどうかは撤回者自身の行為について勘案すべきものであると解すべきところ、以上のような事情のもとにおいては全逓が目的とした事前協議協約獲得斗争の手段として辞職願の一斉撤回の挙に出るというようなことは、それはそれとして信義則違反の成否を決する重要な資料となりうることはともかく、前記認定のような事態にさらされた原告ら撤回者自身の立場から考えるとき辞職願を撤回することが必ずしも信義に反すると認めうる特段の事情あるものとは断定し得ないから、原告X1については昭和三六年二月四日に、その他の原告らについては内容証明郵便による辞職願撤回の書面が任命権者に到達したと認められる日、すなわち原告X2については同年三月一日の、原告上中、同X2を除く原告らについては同年二月二四日の翌日頃に、それぞれ辞職願の撤回が有効になされたと認められる。
 したがつてこの点についての被告らの主張に対する原告らのその余の主張につき判断するまでもなく、原告らの辞職願の撤回を無視してなされた本件依願免職処分は違法であるといわなければならない。しかし信義に反しないかどうか、したがつて本件依願免職処分が違法であるかどうかということは前示認定の事実関係のもとでは必ずしも当時明白であつたとはいえないので、右の違法は本件依願免職処分の取消事由となる程度のものにすぎないと解すべきである。