全 情 報

ID番号 05911
事件名 地位保全・金員支払仮処分命令申立事件
いわゆる事件名 常盤精機工業事件
争点
事案概要  職務懈怠、業務命令違背、協調性の欠如を理由とする懲戒解雇が正当とされた事例。
参照法条 労働基準法89条1項9号
体系項目 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 業務命令拒否・違反
懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 職務懈怠・欠勤
裁判年月日 1992年3月31日
裁判所名 大阪地
裁判形式 決定
事件番号 平成3年 (ヨ) 1872 
裁判結果 却下
出典 労経速報1465号15頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-業務命令拒否・違反〕
〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-職務懈怠・欠勤〕
 1 債務者が、債権者の懲戒解雇事由として挙げる債権者の協調性の欠如につき、債権者は、【1】職務懈怠、業務命令違背はなく、【2】上司や同僚に対する暴言や暴行は、その上司や同僚に起因するものであり、【3】Aに対する嫌がらせ等の問題については、終わったことであり、債権者は、何ら職場の秩序を乱しておらず、協調性の欠如などみられないと主張する。
 2 しかし、前示のとおり、債権者には職務懈怠、重大な業務命令違背があり、職場の秩序を乱してきたことが一応認められる。
 しかも、正式に周知徹底されておらず、業務命令違背にはあたらないタバコのポイ捨て禁止ルールについても、債権者以外の従業員はタバコのポイ捨てをやめ、債権者もそれに協力するよう個人的には求められながら、周知徹底されていないことを理由にこれを無視し続けた債権者の態度は、職場の秩序を乱し、協調性を欠くものであったといわざるをえない。
 3 また、(書証略)によれば、債権者は上司の指示に従わなかったことが一応認められる。
 そして、(書証略)によれば、債権者のだらだらとした作業態度、上司及び同僚に対する無礼並びに協調性の欠如のため、他の従業員は、債権者を、職場の規律を乱し、円滑な職務遂行を阻害する存在であると見ていたことが一応認められる。
 そうであれば、債権者が協調性を欠き、職場の規律を乱していたことは明らかである。債権者が問題にする平成三年二月一六日の暴行事件も、債権者に対する他の従業員の不満が爆発したものであって、債権者の協調性の欠如を象徴する出来事であったというべきであろう。