全 情 報

ID番号 05950
事件名 公務外認定処分取消請求事件
いわゆる事件名 地公災基金大阪府支部長(北千里保育園)事件
争点
事案概要  市立保育園の保母の「頚肩腕症候群・背腰痛症」につき、公務起因性が認められず公務災害にあたらないとされた事例。
参照法条 地方公務員災害補償法26条
労働者災害補償保険法7条
体系項目 労災補償・労災保険 / 業務上・外認定 / 業務起因性
労災補償・労災保険 / 業務上・外認定 / 職業性の疾病
裁判年月日 1991年3月28日
裁判所名 大阪地
裁判形式 判決
事件番号 昭和61年 (行ウ) 61 
裁判結果 棄却
出典 タイムズ797号207頁/労働判例588号40頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔労災補償・労災保険-業務上・外認定-業務起因性〕
〔労災補償・労災保険-業務上・外認定-職業性の疾病〕
 原告が従事した保育業務は、本件疾病発症と無関係であるとはいえないが、本件疾病発症の高度の危険性を有すると認めるに足りず、また、原告の症状の経過は必ずしも原告の業務負担の軽重と連動、整合するものでもないこと等に照らすと、原告の業務と本件疾病との間に相当因果関係を認めることは困難である。A医師(〈証拠略〉)、B医師(〈証拠略〉)の各所見は採用できない。
 原告は、被告において原告の本件疾病が保母業務以外の原因によって発症したことを明らかにしないから、本件疾病は公務上認定されるべきであると主張するが、理由冒頭の説示に照らし、採用できない。また、原告は、頚肩腕症候群につき公務上認定を受けた保育園保母Cの事例(〈証拠略〉)を引き、原告の本件疾病も公務上認定を受けるべきであると主張するが、両者は、症状の程度、推移及び業務との連動性等の諸点において、事情を異にするから、右説示を覆すに足りない。