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ID番号 09226
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 ビーピー・カストロールほか事件
争点 休職後解雇され、ハラスメントにより休職したと主張する労働者の解雇の適否が問われた事案(労働者敗訴)
事案概要 自動車用潤滑油の輸入、販売等を目的とする会社である被告Y社の従業員であったXが、(1)上司Y2のパワハラについて損害賠償、(2)パワハラによってうつ病を発症し休職したが、Yの職場環境調整義務の懈怠により復職できなかったとして不法行為に基づく賃金相当損害金、(3)復職しなかったことを理由とする解雇の無効を求めた事案である。
参照法条 民法709条
労働契約法16条
体系項目 労働契約(民事)/労働契約上の権利義務/(24)職場環境調整義務
労働契約(民事)/労働契約上の権利義務/(23)使用者に対する労災以外の損害賠償
休職/休職の終了・満了
解雇(民事)/解雇の事由/(4) 無届欠勤・長期欠勤・事情を明らかにしない欠勤
裁判年月日 2018年3月29日
裁判所名 大阪地裁
裁判形式 判決
事件番号 平成28年(ワ)10485号
裁判結果 棄却
出典 労働判例1189号118頁
審級関係 控訴
評釈論文
判決理由 〔労働契約(民事)/労働契約上の権利義務/(24)職場環境調整義務〕
〔労働契約(民事)/労働契約上の権利義務/(23)使用者に対する労災以外の損害賠償〕
 Xの主張するY2のハラスメント行為はいずれも認められない。職場環境整備義務違反については、Xについて一応の業務軽減が図られていること、Xは営業担当従業員であり業務遂行はX自身の判断で調整可能であったこと、Y2との人間関係については、日常的に顔を合わせる状況になく、Xの要望により接触の機会を減らすように対応も可能であったことなどの事情に照らすと、職場環境整備などの義務を怠ったとまでは言えない。
〔休職/休職の終了・満了〕
〔解雇(民事)/解雇の事由/(4) 無届欠勤・長期欠勤・事情を明らかにしない欠勤〕
 Y社において職場環境調整義務違反があるとまでは認められないこと、そしてXが休職していたことを考慮する余地があるとしても、そもそも休職制度自体が解雇猶予の一環であって、Xは既に1年にわたって労務を提供しない状況にあり、Y社における休職制度の利用によって解雇が猶予されていたにもかかわらず、それ以降も半年以上にわたって出勤していないのであるから、すでにXについては、傷病を理由として相当な配慮がされていたということができ、それを超えた配慮をしなければ、解雇が許されないと解することはできない。