全 情 報

ID番号 00032
事件名 解雇無効確認控訴事件
いわゆる事件名 富士製鉄事件
争点
事案概要  レッドパージにより解雇された者が右解雇の無効確認を求めた事例。(解雇無効)
参照法条 労働基準法3条
体系項目 労基法の基本原則(民事) / 均等待遇 / 信条と均等待遇(レッドパージなど)
裁判年月日 1962年10月31日
裁判所名 大阪高
裁判形式 判決
事件番号 昭和34年 (ネ) 317 
裁判結果 一部取消
出典 労働民例集13巻5号1085頁/時報324号34頁
審級関係
評釈論文
判決理由  ただすべての規律違反が、その大小軽量を問わず解雇事由たり得るものと解することの不当なことは多言を要しないから、これに該当するものは、その違反行為のうち最も重大であって、減俸、転職等社内的処遇により反省を促す程度では足りないもの、即ち客観的に見てかかる比較的軽微な処分とは均衡の取れないものに限るものといわねばならない。そうすると、控訴人Xの所為は、かような重大な規律違反といえないことは前述の通りであり、解雇において解雇事由とされたものが、客観的に見て不相当で合理性を欠くことは、解雇事由の不存在と同じく、解雇原因を欠くものとして解雇の無効を招来することは当然である。