ID番号 | : | 00118 |
事件名 | : | 損害賠償請求・建物明渡請求併合事件 |
いわゆる事件名 | : | 山陰合同銀行事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 使用者の命令に従い他会社の店舗で就労中右眼失明の障害を負った労働者が、右就労先の会社に対し不法行為を理由とする損害賠償の支払を求めた事件。(請求認容) |
参照法条 | : | 労働基準法10条 民法709条 |
体系項目 | : | 労基法の基本原則(民事) / 使用者 / 派遣先会社 |
裁判年月日 | : | 1969年9月4日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和43年 (ワ) 2010 昭和43年 (ワ) 2549 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | タイムズ241号247頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 原告の被告会社大阪支店における勤務が被告会社との間の雇傭契約に基くものではなく、訴外会社であるA会社およびB会社と原告との間に締結された雇傭契約に基づくものであることはさきに認定したとおりである。そうすると被告会社は原告に対し契約当事者として直接雇傭契約上の義務を負担するものではないといわなければならないけれども、成立の真正につき争いのない《証拠》によれば、原告が被告会社大阪支店に勤務するについては同支店支店長の指揮監督を受け、その指示に従って職務に従事し、また給与待遇の面においても支店長との間に直接折衝が行われていること、原告の健康管理の面も一切被告会社によって行われていたこと、原告の職務内容も被告会社大阪支店建物内に住み込み相当期間にわたって継続的に同支店で勤務することが予定されていたことが認められ、(中 略)。 以上認定の事実によれば、被告会社は原告の雇傭主であるA会社ないしはB会社より原告の労務の支配管理につき雇傭主として有する権限を委ねられ右の権限に基づき原告を指揮監督して被告会社の業務に従事させていたものと推認するのを相当とするから、被告会社は原告の労務の支配管理に関しA会社およびB会社が原告との間に締結した雇傭契約、右当事者間の労働契約関係に適用される就業規則、その他労働基準法等関係法規の規定するところに従い負担すると同一の法律上の義務を負うものと解すべきである。 |