ID番号 | : | 00140 |
事件名 | : | 給料請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 東繊商事事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 商品仲買を業とする会社と同会社のため顧客勧誘に従事する者との間の契約が、雇用契約とは認められないとして給料請求を認容した原審を取り消し右請求を棄却した事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 民法623条 |
体系項目 | : | 労働契約(民事) / 成立 |
裁判年月日 | : | 1956年6月28日 |
裁判所名 | : | 東京高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和30年 (ネ) 424 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | 労働民例集7巻4号833頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 更に原審における被控訴人本人訊問の結果及びこれにより真正に成立したと認める甲第一号証によれば、被控訴人が控訴会社に関係するに至った当初、控訴会社代表者Aが被控訴人に作成して渡した被控訴人の名刺には、その肩書に被控訴人が控訴会社の「最高顧問」として表示してあることを認めることができるが、その成立に争のない乙第九号証と当審証人Bの証言を総合すれば、「顧問」、「最高顧問」等の肩書が、必ずしも給料の定めのある社員を意味するものではなく、たとい給料の支給を受けないいわゆる外交員であっても、年輩者については、そのような肩書を付する事例があることを認めることができるから、右甲第一号証における記載も、直ちに被控訴人主張のような契約に成立の事実認定の資料とはなし難い。 以上説明したように、被控訴人の提出援用にかかる全証拠を以ても、未だ被控訴人と控訴会社との間に、被控訴人主張のような契約の成立した事実は、結局これを明認することができない。 |