ID番号 |
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00179 |
事件名 |
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仮処分異議事件 |
いわゆる事件名 |
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大阪電々公社事件 |
争点 |
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事案概要 |
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「雇用期間を二ケ月とする。但し期間満了の日になんらの意思表示がなされない場合は同一条件の雇用が継続する」という辞令書の交付をうけて雇われた試用員が約二年後、業務の都合により解雇されたため仮処分を申請した事件の異議事件。(決定認可、労働者勝訴) |
参照法条 |
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労働基準法14条 |
体系項目 |
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労働契約(民事) / 試用期間 / 試用期間の長さ・延長 |
裁判年月日 |
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1960年5月8日 |
裁判所名 |
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大阪地 |
裁判形式 |
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判決 |
事件番号 |
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昭和31年 (モ) 398 |
裁判結果 |
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出典 |
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労経速報361号17頁 |
審級関係 |
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評釈論文 |
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判決理由 |
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更に債務者らが債務者に試用員として雇用されたときの辞令書に「雇用期間を二カ月とする」としながらその但書において「雇用期間満了の日において、何等の意思表示がなされない場合は、同一条件の雇用が継続するものとする」と記載されておることは前記のとおり当事者間に争のない事実にして、右事実よりしても、その雇用期間の更新が予想されていたことが認められるし、右(2)の認定事実によれば、債権者らは、試用員に任用された当初の二カ月を経過する直後に、職員に任用されるか或は不任用になるかについては確たる見透しなく、寧ろ、最初の二カ月は当然更新され、二カ月を超えて引き続き雇用されているときに、職員に任用されるか否かを決定されることを、試用員任用の当初から予想して、債務者から試用員に任用されたものであるし、前記(3)認定事実の如く、債務者の試用員に対する使用関係の実態がその職員に対するそれと殆ど異らない状態にあることを考え併せれば、債務者と債権者らは、当初から二カ月以上にわたって雇用する意思で試用員雇傭契約を締結したもので、即ち債権者らは、債務者より二カ月を超える期間を定めてその試用員に任用された者であるということができ、右はすなわち公労法第二条第二項従ってまた公社法第二八条第一項にいう「役員および二カ月以内の期間を定めて雇用される以外のもの」に該当する常勤者として同項にいう職員たるの身分を取得したものと解するのを相当とする。 |