全 情 報

ID番号 00241
事件名 雇用関係存続確認等請求事件
いわゆる事件名 電電公社千代田丸事件
争点
事案概要  日韓両国に緊張状態が存した当時に日韓海底線修理のための朝鮮海峡への出動命令の拒否を指示したとして、公共企業体等労働関係法一七、一八条に基づき解雇された全電通労組役員らが、右解雇は無効であるとして雇用関係の存在確認を求めた事例。(上告認容、労働者勝訴)
参照法条 公共企業体等労働関係法17条,18条
労働基準法2章
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 労働義務の内容
裁判年月日 1968年12月24日
裁判所名 最高三小
裁判形式 判決
事件番号 昭和38年 (オ) 1098 
裁判結果 一部破棄自判 一部破棄差戻
出典 民集22巻13号3050頁/時報542号31頁/タイムズ230号191頁/訟務月報15巻1号8頁/教職員人事関係裁判例集6号587頁/裁判集民93号781頁
審級関係 控訴審/04631/東京高/昭38. 6.24/昭和34年(ネ)902号
評釈論文 可部恒雄・法曹時報21巻10号135頁/宮島尚史・労働法学研究会報796号1頁/香川孝三・法学協会雑誌87巻5号655頁/沼田稲次郎・法律時報41巻2号54頁/片岡昇・民商法雑誌61巻4号657頁/有泉亨・色川,石川編・最高裁労働判例批評〔2〕民事編517頁
判決理由  本件A船の出航についても、米海軍艦艇の護衛が付されることによる安全措置が講ぜられたにせよ、これが必ずしも十全といいえないことは、前記((一)4のロ)実弾射撃演習との遭遇の例によっても知られうるところであり、かような危険は、労使の双方にいかに万全の配慮をしたとしても、なお避け難い軍事上のものであって、海底線布設船たるA船乗組員のほんらい予想すべき海上作業に伴う危険の類いではなく、また、その危険の度合いが必ずしも大でないとしても、なお、労働契約の当事者たるA船乗組員において、その意に反して義務の強制を余儀なくされるものとは断じ難いところである。