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ID番号 00250
事件名 賃金支払請求控訴事件
いわゆる事件名 水道機工事件
争点
事案概要  会社の出張・外勤命令を拒否して内勤業務を行った労働者が、右命令拒否にかかわる時間について賃金をカットされたことに対して、カット分の賃金を請求した事例。
参照法条 民法624条
労働基準法3章
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 出張・外勤拒否と労働義務
裁判年月日 1979年9月25日
裁判所名 東京高
裁判形式 判決
事件番号 昭和53年 (ネ) 2854 
裁判結果 棄却
出典 労働民例集30巻5号929頁/労経速報1044号23頁
審級関係 一審/00987/東京地/昭53.10.30/昭和48年(ワ)3720号
評釈論文 小西国友・労働判例百選<第四版>〔別冊ジュリスト72号〕220頁
判決理由  控訴人らは、本件業務命令には従わなかったが、出張・外勤をすべき期間、現実に内勤業務に従事して労務を提供しているので、被控訴人において右労務を受領したといえるかどうかについて検討する。本件において、被控訴人が控訴人らに対し、就業すべき時間を指定した出張・外勤命令を事前に発していることは前記のとおりであるが、このような場合には、それによって当該時間における出張・外勤以外の業務についての労務の受領をあらかじめ拒絶しているものと解すべきである。とすれば、被控訴人が控訴人らの内勤業務への就労に対し、あらためて受領拒絶の意思表示をしなくても、被控訴人は、控訴人らの内勤業務についての労務の提供を受領したものということはできない。以上の次第で、被控訴人は控訴人らに対し、本件業務命令の対象時間について賃金の支払義務を負わないものというべきである」。