全 情 報

ID番号 : 00413
事件名 : 地位保全仮処分事件
いわゆる事件名 : 東京厚生年金病院事件
争点 :
事案概要 :  病院事務局長の監禁、ビラ貼り、ピケ等が違法であり就業規則所定の懲戒事由に該当するとして懲戒解雇された原告らが、右解雇の無効を主張して地位保全の仮処分を申請した事例。(一部認容、一部却下)
参照法条 : 労働基準法95条
体系項目 : 寄宿舎・社宅(民事) / 寄宿舎・社宅の利用 / 寄宿舎生活の自由・自治・管理権
裁判年月日 : 1966年9月20日
裁判所名 : 東京地
裁判形式 : 判決
事件番号 : 昭和37年 (ヨ) 2154 
裁判結果 : 一部認容 一部棄却
出典 : 労働民例集17巻5号1134頁/時報477号43頁
審級関係 :
評釈論文 :
判決理由 :  1、使用者は、事業附属寄宿舎の施設につき物的な管理権を有するほか、寄宿舎内における労働者の食事、起居等の生活の規制に関与することも許されるところである(労働基準法九五条一項各号)。しかしながら、事業附属寄宿舎は、それが究極的には企業利益に奉仕することを期待して設けられるものであるとしても、その本来の目的は労働者に私生活の場としての住居を提供するにあり、私生活の自由は寄宿労働者についても濫りに侵されるべきものでないことを考えると、その私生活に対する使用者の関与は、寄宿舎における労働者の共同生活の維持、向上に必要な限度においてのみ許されるものと解するのが相当である。しかも、労働基準法によれば建設物・設備の管理以外の事項を寄宿舎規則で定めるについては寄宿労働者側の同意を要し(同法九五条二項)、同規則は使用者もこれを遵守すべきもの(同条四項)とされているところからみて、寄宿労働者の生活についてはその自由、自治が尊重され、使用者の施設管理権の行使も同規則上の明確な根拠に従って慎重になされるべきものであって、いやしくも右管理権に名を藉りて寄宿労働者の自由、自治が侵されることとなってはならない。