ID番号 |
: |
00457 |
事件名 |
: |
賃金仮払仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 |
: |
中日新聞社事件 |
争点 |
: |
|
事案概要 |
: |
営業譲渡に際して、新会社への採用を拒否された、旧会社との間で懲戒解雇係争中の従業員らが、新会社に対して従業員としての地位に基づく賃金の仮払の仮処分を申請した事例。(申請認容) |
参照法条 |
: |
労働基準法2章 |
体系項目 |
: |
労働契約(民事) / 労働契約の承継 / 営業譲渡 |
裁判年月日 |
: |
1974年3月20日 |
裁判所名 |
: |
東京地 |
裁判形式 |
: |
決定 |
事件番号 |
: |
昭和48年 (ヨ) 2362 |
裁判結果 |
: |
認容 |
出典 |
: |
時報742号140頁/タイムズ319号258頁 |
審級関係 |
: |
|
評釈論文 |
: |
|
判決理由 |
: |
これらを総合すれば、被申請人の代理人らが申請人らの採用申入要求に対し、採否については裁判所なり、都労委の結論に従う旨の意思表明は、右解雇処分が裁判所であれ、都労委であれ、兎に角無効であるとの判断がなされた際には、その時点で申請人らを他の従業員の採用の場合と同一の労働条件(昭和四二年一〇月一日付で採用されたとした場合の、その時点における待遇と同等の待遇。)で採用すべき義務を負う意思を表示したものと解するのが相当である。しかして右意思表示によりその頃当事者間に採用の効力発生を右条件の成就にかからしめる一種の停止条件付雇用契約が成立したと解するのが当事者の意思解釈として最も合理的である。しからば本件雇用契約は、東京地裁昭和四〇(ヨ)第二二一六号地位保全等仮処分申請事件の昭和四四年一〇月一八日言渡の判決(前記解雇処分は無効との判断)によりその効力を生じ、申請人らは右日時以降被申請人の従業員たる地位を取得したものというべきである。しかして被申請人が故意に申請人らの採用(雇用)を拒否しているから、申請人らは被申請人に対し、同日以降の賃金債権を有することになる。 |