ID番号 |
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00517 |
事件名 |
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仮処分抗告事件 |
いわゆる事件名 |
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王子百貨店事件 |
争点 |
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事案概要 |
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営業閉鎖を理由とする全員解雇について、被解雇者が正当な組合活動を理由とする解雇だとして仮処分を申請した事件の抗告事件。(抗告棄却、労働者敗訴) |
参照法条 |
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労働基準法20条 |
体系項目 |
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解雇(民事) / 労基法20条違反の解雇の効力 |
裁判年月日 |
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1954年11月29日 |
裁判所名 |
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東京高 |
裁判形式 |
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決定 |
事件番号 |
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昭和29年 (ラ) 327 |
裁判結果 |
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出典 |
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労働民例集5巻6号700頁/労働速報231・232合併号22頁 |
審級関係 |
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評釈論文 |
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判決理由 |
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相手方会社が抗告人等(但し、抗告人X労働組合を除く。)を含む全従業員に対し解雇通告をなすにあたり、労働基準法第二十条に定める予告ないしは平均賃金の支払をしなかったことは明らかであるが、(尤も疎明によれば相手方会社は同年十二月末日までに全従業員に対し三十日分の平均賃金を提供した事実が認められる。)たとえ解雇通告にあたり、右予告ないしは平均賃金の支払がなくても、使用者の意思が即時解雇を固執する趣旨でないかぎり、三十日の経過によってその解雇の効力が発生するものと解すべきところ、相手方会社において即時解雇を固執する趣旨であると認むべき資料がなく、相手方会社のなした前記解雇の通告(意思表示)の時から既に三十日以上を経過したことの明らかな本件においては、その解雇の効力は既に発生し抗告人等(但し、抗告人X労働組合を除く、)は相手方会社の従業員たる地位を失ったものといわなければならない。 |