ID番号 | : | 00529 |
事件名 | : | 労務賃金残等請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 西木材運送事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 使用者が予告手当も支払わず、また即時解雇、解雇予告のいずれとも判然としない意思表示をしたので、原告が予告手当その他の請求をした事例。(一審棄却、控訴一部認容) |
参照法条 | : | 労働基準法20条 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 労基法20条違反の解雇の効力 |
裁判年月日 | : | 1966年9月9日 |
裁判所名 | : | 奈良地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和39年 (レ) 11 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | 労働民例集17巻5号1035頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 使用者が解雇の予告とも言明せず、予告手当も支払わないで、いずれか判然としない意思表示をした場合には、その意思表示をどのように受けとるかは労働者の選択にまかされていると解するのが相当であるから、労働者としては、相当期間内において、解雇の予告がないとしてその無効を主張することもでき、また解雇の無効を主張しないで予告手当の支払を請求することもできるというべきである。けだし、労働基準法第二〇条の法意は、解雇される労働者に最少限の保障を確保しようとする趣旨であるから、右のように解しても何ら労働者の不利益となるものではないからである。 |