ID番号 |
: |
00554 |
事件名 |
: |
賃金請求事件 |
いわゆる事件名 |
: |
加藤電機製作所事件 |
争点 |
: |
|
事案概要 |
: |
予告期間もおかれず予告手当の支払もなく解雇の意思表示をされた原告が、予告手当の支払と退職金、時間外労働手当、休日労働手当の支払を求めた事例。(一部認容) |
参照法条 |
: |
労働基準法20条 |
体系項目 |
: |
解雇(民事) / 労基法20条違反の解雇の効力 |
裁判年月日 |
: |
1966年4月23日 |
裁判所名 |
: |
東京地 |
裁判形式 |
: |
判決 |
事件番号 |
: |
昭和34年 (ワ) 2970 |
裁判結果 |
: |
一部棄却 |
出典 |
: |
労働民例集17巻2号627頁/時報446号58頁 |
審級関係 |
: |
|
評釈論文 |
: |
手塚和彰・ジュリスト403号131頁/青木宗也・判例評論94号28頁 |
判決理由 |
: |
ところで、労働基準法第二〇条によれば、使用者が労働者を解雇しようとする場合において、三〇日前にその予告をするか、それとも所定の予告手当を支払って即日解雇するか、この二つの方法のいずれをとるかは、もっぱら使用者の選択にまかせられている。そこで使用者が解雇の予告であるとも言わず、また予告手当の支払もしないで解雇の意思表示をした場合には、その意思表示をどのように受取るかは労働者の選択にまかされていると解するのが相当であるから、労働者は解雇の予告がないとしてその無効を主張することもでき、また解雇の無効を主張しないで予告手当の支払を請求することもできるというべきである。けだし、このように労働者が解雇の有効無効を決定することにより、毫も労働者の保護に欠けるところはないと考えられるからである。 |