ID番号 | : | 00699 |
事件名 | : | 仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 山口自転車工場事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 職場をしばしば放棄し職場規律を乱した等の理由で解雇された労働者が、右解雇は申請人の組合活動のゆえの不当労働行為にあたるとして地位保全の仮処分を申請した事例。(申請却下) |
参照法条 | : | 労働基準法20条 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 解雇事由 / 就業規則所定の解雇事由の意義 |
裁判年月日 | : | 1955年12月10日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 昭和29年 (ヨ) 4011 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | 労働民例集6巻6号796頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | 季刊労働法19号84頁/労働経済判例速報206号21頁 |
判決理由 | : | 会社は就業規則第六章をもって退職及び解雇について規定し、 (中 略) 第三十条においては左の各号の一に該当するときは三十日以前に予告し解雇する。1精神又は業務外の身体障害により作業困難と認むる時、2技能作業極めて低調にして進歩発達の見込なしと認めらるる時、3素行不適当と認めらるる行為ありたる時と定め、次いで第三十一条に左の各号の一に該当し基準法規則第七条により行政官庁の許可を受けた場合即時解雇する。1天災事変その他已むを得ない事由のため会社の事業継続不可能となった場合、2従業員にして重大なる過失のあった場合、3会社より催告あるに不拘無届欠勤十日以上に及んだ時と規定していることが認められる。 (中 略) そこで右三十条を労働基準法第二十条との関連において考察するときは、右法条は告知解約の場合についてその事由を限定していないから、就業規則においてこれが事由を限定していることは右の事由に該当する事由のない限り告知解約をしない趣旨と解すべきであって会社が右の事由なきに拘らず解約することは許されないものと言わねばならない。 |