全 情 報

ID番号 00741
事件名 地位保全等仮処分申請事件
いわゆる事件名 日硝運輸事件
争点
事案概要  使用者により解雇された従業員が、右解雇は思想、信条を理由とし無効である等として地位保全等求めた仮処分申請事件。(申請認容)
参照法条 労働基準法3条
体系項目 労基法の基本原則(民事) / 均等待遇 / 信条と均等待遇(レッドパージなど)
裁判年月日 1968年3月21日
裁判所名 東京地
裁判形式 判決
事件番号 昭和41年 (ヨ) 2328 
裁判結果
出典 労働判例53号4頁
審級関係
評釈論文
判決理由  このように債務者の主張する解雇理由は薄弱であり、それに対して、本件解雇の時期はまさに債権者が民青に加盟しその活動を開始し、会社がそれを察知して従業員Y、Tらに脱退勧奨のごとき言動をとった直後のことであって、このような一連の状況下で会社が債権者を解雇したのは会社が民青員やその活動が社内に広がることを嫌い、その中心人物である債権者を会社から排除するためであったと解するのが相当である。
 したがって、本件解雇の意思表示は思想信条を理由とした差別的取扱いというべく憲法一九条の趣旨を具現した労働基準法三条に違反する無効なものである。