ID番号 | : | 00858 |
事件名 | : | 給料等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 茨城県貨物自動車運送事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 賃金値上交渉がまとまらず、その結果解雇され就業を拒絶されたとして、労働者が民法五三六条二項に基づいて賃金支払等を請求した事例。 |
参照法条 | : | 民法536条2項 |
体系項目 | : | 賃金(民事) / 賃金請求権の発生 / 無効な解雇と賃金請求権 |
裁判年月日 | : | 1952年4月8日 |
裁判所名 | : | 水戸地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和23年 (ワ) 102 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | 労働民例集3巻2号193頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | Aが原告等を含む被告会社従業員の大部分の者に対し解雇の申入をなした翌日である昭和二十三年六月十日右解雇の相手方の一人である訴外Bが被告会社に赴いたところ同会社には縄が張ってあった事実が認められるけれども、前掲証拠及び成立に争のない甲第四号証によるとAは賃金引上の要求をしていた従業員に対して同人等が従来の賃金引上の要求を撤回し改めて一定の雇傭条件に応ずるときは従来通り労務に服しうる旨申入れた事実及び右解雇の申入を受けた者の内訴外C、D、E、及び原告Xは従来通り労務に服し得た事実が認められるのであって、これらの事実を考え合わせると前掲事実は末だ原告等の就業不能を肯認するに充分な証憑と言うことはできない。その他被告会社のみの責に帰すべき事由による原告等の就業不能を認めるに足る資料は存しない。そうすると原告等の民法第五百三十六条第二項による本訴請求は凡て理由がないからこれを棄却する。 |