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ID番号 00942
事件名 報酬金等請求事件
いわゆる事件名 網廻し労務者事件
争点
事案概要  いわゆる網廻し労務者の報酬金債権が民法一七四条二号にいう労働者の賃金債権に当るか否かが争われた事例。(上告棄却、労務者勝訴)
参照法条 民法174条2号
労働基準法9条
体系項目 賃金(民事) / 賃金の範囲
裁判年月日 1961年3月28日
裁判所名 最高三小
裁判形式 判決
事件番号 昭和35年 (オ) 858 
裁判結果 棄却
出典 民集15巻3号617頁/時報260号16頁/裁判集民49号475頁
審級関係
評釈論文
判決理由  本件債権が民法一七四条二号所定の労力者の賃金債権にあたらないとして、上告人の消滅時効の抗弁を排斥した原審の判断は正当として是認できる。所論は独自の見解に基いて原審の正当な認定、判断を攻撃するに帰着し、採用の限りでない(原判示によれば本件債務の目的たる労務はいわゆる網廻し即ち網元またはその代理人の指揮下にあって、曳子を指揮監督し、曳子の全責任者として従事する漁獲作業であるというのであって、上告人と従属的関係に立ち、また主として肉体的労力を提供するものともいえないから、民法一九四条二号所定の債権に当らないと解するのが相当である。)