全 情 報

ID番号 01135
事件名 退職金請求控訴事件
いわゆる事件名 日本電信電話公社事件
争点
事案概要  退職金債権を譲受けた控訴人が退職金債権の債務者たる被控訴会社にその支払を求めたところ労働基準法二四条一項の直接払原則に反するとして被控訴会社が支払を拒絶したためその支払を訴求した事例。(請求棄却)
参照法条 労働基準法24条1項
体系項目 賃金(民事) / 賃金の支払い原則 / 直接払・口座振込・賃金債権の譲渡
裁判年月日 1965年2月25日
裁判所名 東京高
裁判形式 判決
事件番号 昭和39年 (ネ) 598 
裁判結果 棄却(上告)
出典 高裁民集18巻2号157頁/労働民例集16巻1号157頁/時報400号46頁/東高民時報16巻2号41頁/タイムズ173号137頁/金融法務401号14頁/訟務月報11巻5号730頁/金融商事100号5頁
審級関係 上告審/00972/最高三小/昭43. 3.12/昭和40年(オ)527号
評釈論文 加藤和夫・判例タイムズ175号68頁/河津圭一・民事研修96号29頁/窪田隼人・判例評論80号26頁/池田直視・新版労働判例百選〔別冊ジュリスト13号〕82頁
判決理由  国家公務員退職手当法に定める退職金は国家公務員等の退職に際し国家その他の使用者から給付される過去の勤労に対する報酬たる性質を有し、一種の後払い賃金たる性格を帯びるものであるから、その支払については労働基準法第二四条第一項本文の適用があり、したがって、控訴人の主張のとおりとするも、その退職金は直接Aに支払われなければならないものであって、被控訴人は控訴人に対しこれを支払うことができず、控訴人もまた被控訴人に対してその支払を求めることができないものといわなければならない。