ID番号 | : | 01289 |
事件名 | : | 譴責処分取消請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 東京都教育委員会事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 小中学校の火災事故についての宿直教員の譴責処分の取消請求において、宿直義務の有無が争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法41条3号 |
体系項目 | : | 労働時間(民事) / 労働時間・休憩・休日の適用除外 / 宿日直 |
裁判年月日 | : | 1957年8月20日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和27年 (行) 23 |
裁判結果 | : | 一部認容 一部棄却 |
出典 | : | 行裁例集8巻8号1496頁/時報124号18頁/労働法令通信10巻32号14頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 原告ら訴訟代理人は、本件宿直勤務は労働基準法第四十一条第三号に当らないし、また同法施行規則第二十三条は同法第四十一条第三号と無関係のものであって同法第三十二条に違反し従って憲法第二十七条第二項に違反すると主張する。 基準法第四十一条第三号は、同法第三十二条の例外規定であるが、同号にいう監視に従事する者とは守衛、火の番などのように監視を本来の業務とする者、また断続的業務に従事する者とは踏切番のように手待時間を多く有する者を指し、その勤務を本来の任務とする者の規定であることは明らかであるけれども、必ずしもこればかりに限定して解釈すべきでなく、これと異った他の業務に従事することを本来の任務とする者で、これと附随的に監視又は断続的業務に従事する場合をも過度の労働に亘らないことを条件として包含規定する趣旨のものと解するのが相当である。 また、同法第四十一条第三号に関する許可につき同法施行規則第三十四条の規定があるので、同規則第二十三条は同法第四十一条第三号と関係がないように見えないではない。しかしながら同法同号は前記のように本来の任務の外に断続的勤務に従事する場合をも含むと解すべきであるので、右規則第二十三条は同法同号の根拠に基くものというべきである。したがって規則第二十三条は基準法第三十二条に違反し憲法第二十七条第二項に違反するとの主張は失当といわざるを得ない。 |