ID番号 | : | 01607 |
事件名 | : | 家屋明渡請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 神戸製鋼所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 社宅の賃貸借の解約申入につき、借家法第一条ノ二にいう正当事由に当るか否かについて判断された事例。(賃借人による上告棄却) |
参照法条 | : | 借家法1条ノ2 |
体系項目 | : | 寄宿舎・社宅(民事) / 社宅の使用関係 |
裁判年月日 | : | 1953年4月23日 |
裁判所名 | : | 最高一小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和25年 (オ) 155 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 民集7巻4号408頁/裁判集民8号783頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 原審の是認した第一審判決の確定した事実によれば、上告人X1が被上告会社の工員として、昭和一七年一月二四日被上告会社からその所有に係る従業員福利施設たる本件家屋を賃料一ケ月二三円にて期間の定なく賃借したが、同二〇年九月被上告会社の工員を退職し、自らは岐阜県下にも住居を有し妻子をこれに居住せしめつゝ本件家屋には妻の母である上告人X2及び妻の姉である上告人X3を居住せしめており、他方、本件家屋は従業員福利施設である社宅の関係上従業員以外の者には使用せしめないことを原則としているところ、被上告会社は現在約六〇世帯の住宅困窮従業員を擁しているため被上告会社の従業員を以て組織する労働組合からも強く本件社宅の使用を求められている状態であるというのである。そして右事実によれば、被上告人が上告人X1に対してなした本件賃貸借解約申入に借家法一条ノ二にいわゆる正当事由あるものとした原判示は相当であって、原判決には所論のような違法はない。 |