ID番号 | : | 01668 |
事件名 | : | 退職金請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 九州運送事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 退職金請求権には労働基準法一一五条の適用があり、二年間の消滅時効にかかっているとした事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法11条,115条 |
体系項目 | : | 賃金(民事) / 賃金の支払い原則 / 賃金請求権と時効 雑則(民事) / 時効 |
裁判年月日 | : | 1974年4月16日 |
裁判所名 | : | 福岡高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和48年 (ネ) 204 |
裁判結果 | : | (上告) |
出典 | : | タイムズ311号161頁 |
審級関係 | : | 上告審/01670/最高二小/昭49.11. 8/昭和49年(オ)715号 |
評釈論文 | : | 後藤清・労働判例211号18頁 |
判決理由 | : | 本件退職金は、右引用にかかる原判決の事実認定からも明らかなように、就業規則等によってその支給条件が予め明確に規定され、控訴会社が当然にその支払義務を負うものであるから、労働基準法第一一条の「労働の対償」としての賃金に該当するというべきである。従って、本件退職金請求権は同法第一一五条により二年間これを行使しないときは消滅時効にかかるものというべきところ、被控訴人主張の退職金支払の履行期が昭和四二年一〇月であることは右引用にかかる原判決挙示の証拠によって明らかであり、他方当審証人Aの証言及び当審における被控訴人本人尋問の結果によれば、被控訴人が右退職金の支払を求めて調停の申立をしたのは昭和四七年になってからであることを認めることができるので、前記退職金請求権は昭和四四年一〇月二〇日の経過によって既に消滅時効が完成したものといわなければならない。 |