ID番号 | : | 01675 |
事件名 | : | 賃金等請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 足立学園事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 使用者がなした解雇につき、右解雇は不当労働行為であるとして、無効の確認およびバックペイを求めた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法115条 |
体系項目 | : | 賃金(民事) / 賃金の支払い原則 / 賃金請求権と時効 雑則(民事) / 時効 |
裁判年月日 | : | 1981年4月30日 |
裁判所名 | : | 名古屋高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和51年 (ネ) 235 昭和56年 (ネ) 25 |
裁判結果 | : | 一部変更 一部棄却(上告) |
出典 | : | 労働民例集32巻2号250頁 |
審級関係 | : | 一審/名古屋地/昭51. 5.31/昭和44年(ワ)1838号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 被控訴人は、賃金及び一時金の請求権は基本たる労働契約上の地位から派生する具体的請求権の一であるから、基本たる労働契約上の地位確認の訴が提起されれば、賃金、一時金の消滅時効は中断する、と主張するが、基本たる労働契約上の地位の確認請求は、もとより個々の具体的な賃金、一時金請求権について裁判所の審理、判断を求めるものではないから、これに右各請求権についての訴の提起に準ずる時効中断の効力を認めることはできない。しかし、個々の賃金、一時金請求権は労働者の労働契約上の地位から生ずる最も重要な具体的請求権であるから、右地位の確認請求には当然に個々の賃金、一時金請求権についての権利主張が表示されているものと解すべく、右確認請求訴訟の係属中は右権利主張も継続してなされているものということができる。そうすると、右地位確認の訴の提起は裁判上の催告の効力を有し、その効力は訴訟係属中維持されその間時効は進行しないと解するのが相当である。 |