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ID番号 01676
事件名 身分存続確認、賃金支払請求控訴、同附帯控訴事件
いわゆる事件名 大阪市事件
争点
事案概要  市教育委員会と教員組合間で締結された覚書所定の定年制に従い失職したとされた校務員が、右覚書の定年制規定は定年制を採用していない地方公務員法に違反し無効であるとして、身分の存続確認等求めた事件の控訴審。(原判決変更、労働者勝訴)
参照法条 労働基準法115条
体系項目 賃金(民事) / 賃金の支払い原則 / 賃金請求権と時効
雑則(民事) / 時効
裁判年月日 1983年7月29日
裁判所名 大阪高
裁判形式 判決
事件番号 昭和53年 (ネ) 922 
昭和55年 (ネ) 928 
裁判結果 変更(上告)
出典 労働民例集34巻3号525頁/時報1094号130頁/労働判例418号44頁/判例地方自治1号33頁
審級関係 一審/00234/大阪地/昭53. 5.24/昭和45年(ワ)4793号
評釈論文
判決理由  賃金請求権が身分の存在という基本的法律関係から派生的に生ずる請求権であることはそのとおりではあるが、右基本的法律関係と右派生的請求権とは一応別個の権利であり、また、右派生的請求権をもって右基本的法律関係と実質上同視しうるものということもできないから、身分の存在という基本的法律関係の確認を求める訴の提起によって、賃金請求権についても裁判上の請求があったとして消滅時効の中断を肯定する見解にはにわかに賛同し難い。
 しかしながら、身分の存在確認の訴を提起し、これを維持することには、右身分関係から派生する請求権の主張ないしその履行を求める意思すなわち催告をも含むものと解すべきであり、右訴訟の係属中又は終了後六か月内に他の強力な中断事由に訴えることにより、消滅時効を確定的に中断することができるものと解するのが相当である。