ID番号 | : | 01693 |
事件名 | : | 仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 東洋レーヨン事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 就業規則中の「懲戒解雇は、労働基準監督署長の認定を受けて、予告期間を設けず、予告手当を与えないで解雇する。」旨の条項の解釈について争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法20条3項 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒手続 |
裁判年月日 | : | 1958年3月27日 |
裁判所名 | : | 名古屋地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和31年 (ヨ) 819 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | 労働民例集9巻2号131頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 次に申請人は、本件解雇は被申請人会社の就業規則第百五条第五号の規定に違反しなされたものであるから無効である旨主張しているので判断するに、右就業規則第百五条第五号に「懲戒解雇は労働基準監督署長の認定を受けて予告期間を設けず予告手当を与えないで解雇する」との規定があること、及び本件解雇は労働基準監督署長の認定を受けずしてなされたものであることは当事者間において争いなきところである。 而して、右就業規則の規定が、労働基準監督署長の認定を以って懲戒解雇の効力発生要件として定めたものでないことは規定自体に徴しても明らかである。即ち、右規定は予告期間の設定乃至予告手当の支給について使用者側の恣意的判断を排除するために設けられた労働基準法第二十条第三項の公法上の義務を就業規則上において使用者の義務として亦定めたものであって之あるがため解雇の効力を左右するものとは解せられないから申請人の右主張は理由がない。 |