ID番号 | : | 01926 |
事件名 | : | 金員支払地位保全仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 大阪畜産加工事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 組合の分会長である従業員が、会社主催の慰安旅行中の宴席で主任に暴力をふるい傷害を負わせたことが懲戒事由に当るとして懲戒解雇されたのに対し、右解雇は解雇権の濫用、不当労働行為等にあたり無効であるとして地位保全等求めた仮処分申請の事例。(申請却下) |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 職務外非行 |
裁判年月日 | : | 1984年10月5日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 昭和58年 (ヨ) 4942 |
裁判結果 | : | 却下 |
出典 | : | 労経速報1203号3頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | そして、前認定のとおり、会社の慰安旅行は、従業員がその費用の一部を負担するとはいいながら、会社役員を含む従業員全員参加をたてまえとする会社の行事とみられるもので、会社内に準じて考えてよい場所であり、申請人の所為は酒宴の場とはいいながら得意先招待者、会社役員を含む七七名在席の場でなされたものであること、Aに対する暴行の動機、態様、その結果(深夜医師の診察を要し、翌日団体行動からはずさざるをえなかったこと)、申請人の事後の態度、会社が食肉加工行程で鋭利な刃物を使用する職場で遺恨を持つ者を就業させることは危険であると考えられることなどの事情を考慮すると、会社が申請人の所為について会社内に準ずる暴行、傷害及び信用毀損があるとして就業規則第五一条六号、八号、九号を適用し、懲戒解雇処分を選択したことは相当であり、懲戒権を濫用したということはできない。 |