ID番号 | : | 01966 |
事件名 | : | 仮の地位を定める仮処分命令申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 日鉄鉱業事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 業務命令拒否・業務妨害行為等を理由とする懲戒解雇、出勤停止処分につき、賞罰委員会の招集手続に瑕疵があること等を理由に、地位保全の仮処分申請を認容した事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒手続 |
裁判年月日 | : | 1953年8月8日 |
裁判所名 | : | 福岡地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和28年 (ヨ) 315 |
裁判結果 | : | |
出典 | : | |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 前述の通り六月九日附のA支部賞罰委員会の招集通知は開催当日(九日)の早期開催時刻の約三時間前に通知されたものであるが、賞罰委員会運営準則(疏乙第九号証)第三条によれば「緊急已むを得ない場合の外尠くとも前日迄に賞罰事項及び日時を委員に通知……」と規定されているところ、前述の通りA鉱では五月十二日頃から怠業状態があつて六月八日に殆ど全員の職場放棄が行われているので、この点から見ると一見事態緊急を要したものと解せられないでもないけれども、その後中央賞罰委員会の審議を申請したのが招集当日から九日を経た同月十八日であることを考えれば、右賞罰委員会の招集が開催時刻の約三時間前に通知されたものを已むをえなかつたとするに足る程の緊急の必要があつたとは到底認められないから、右賞罰委員会の招集は同準則第三条に違反するものといわなければならない。 |