ID番号 | : | 02002 |
事件名 | : | 損害賠償等請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 原鉄筋工業所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 会社側からの「身を引いてほしい」との要望に応じて退職した労働者が雇用契約の終了をめぐって争った事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 民法627条 |
体系項目 | : | 退職 / 合意解約 |
裁判年月日 | : | 1979年1月31日 |
裁判所名 | : | 東京高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和52年 (ネ) 3078 |
裁判結果 | : | 控訴棄却 |
出典 | : | タイムズ382号108頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | これらの事実関係に徴して考えるに、被控訴人Y1が「身を引いてほしい」と告げたのは、被控訴会社を代理して任意退職を控訴人に促したものと認めるのが相当であり、これに対し、控訴人も、身を引こうと答えた上、自ら申し出た被控訴人Y2との間の解決も被控訴人Y1のあっせんで手切金を入手して話をつけることができ、毎年春の離職に際しもらっていたのと同趣旨の帰郷旅費相当の金員も被控訴会社から受領して田舎へ帰ったのであるから、控訴人の方から身を引いて職を離れたものというべきであり、もって被控訴会社から促された任意退職に応じたものと認めるのが相当である。したがって、ここに両者間の雇用関係は、合意解約により終了したものと解することができる。 |