ID番号 | : | 03031 |
事件名 | : | 地位保全仮処分申請請求控訴事件 |
いわゆる事件名 | : | 三菱電機鎌倉製作所事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 組合内少数派に属する組合活動家に対する配転命令およびこの拒否が不当労働行為として争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働基準法89条1項3号 労働組合法7条1号 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 配転命令権の濫用 解雇(民事) / 解雇事由 / 業務命令違反 |
裁判年月日 | : | 1987年3月25日 |
裁判所名 | : | 東京高 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和58年 (ネ) 1170 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | タイムズ640号129頁/労働判例494号64頁 |
審級関係 | : | 一審/横浜地/昭58. 4.26/昭和48年(ヨ)60号 |
評釈論文 | : | 新谷眞人・季刊労働法144号201~203頁1987年7月/堤浩一郎・労働法律旬報1166号18~20頁1987年4月25日/渡寛基・労働法律旬報1180号34~43頁1987年11月25日/林豊・昭和62年度主要民事判例解説〔判例タイムズ臨時増刊677〕372~373頁1988年12月 |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-配転命令権の濫用〕 〔解雇-解雇事由-業務命令違反〕 本件転任命令は、右1に判示したように、業務上の必要性を欠くものということはできないから、結局不当労働行為意思と業務上の必要との二つの原因に基づいてなされたものということになるが、以上に判示した事実関係の下では、前者が後者に比べて主要な原因であるというべきである。そこで、本件転任命令は被控訴人が労働組合の正当な行為をしたことを原因としてなされた点において不利益取扱として労組法七条一号に該当し、かつ、被控訴人を支部における組合活動から切り離して支部執行部に復帰する機会を断つことを原因としてなされたという点において、支配介入として同法同条三号に該当し、無効であるというべきである。したがつて、被控訴人がこれを拒否したことは懲戒事由に該当しないから本件解雇もまた無効であり、これと同旨の原判決は相当であり、控訴人の本件控訴は理由がない。 |