ID番号 | : | 03053 |
事件名 | : | 雇用契約存在確認等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 日本検査事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 非常識な言動が多いため配置換えされたが、その後も態度があらたまらないとして解雇された労働者がその効力を争った事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働基準法89条1項3号 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 解雇事由 / 勤務成績不良・勤務態度 |
裁判年月日 | : | 1987年5月22日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和60年 (ワ) 4659 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労経速報1292号13頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔解雇-解雇事由-勤務成績不良・勤務態度〕 原告は、非常識な行動が多く、上司、同僚との間が円滑を欠き、経理部の業務の正常な運営に支障を来たすようになったので、被告会社においては原告を他へ配置換えすることを考えたが、原告を引き取ろうとする部署はなかった。そこで、被告会社は、昭和57年9月9日、職業人としての心構え等再教育をすべく、原告を総務部付として分室に配置換えし、そこでA取締役及びB監査役の下で自己研さんをさせるとともにコンピューター担当のA取締役の補助をすることを命じた。 4 原告の勤務態度は、分室へ移ってからも以前と変ることはなく、・・・異常な言動を示し、上司、同僚との人間関係は良好ではなかった。 (中略) 以上に認定したような原告の被告会社における勤務の態度からみると、原告には社会人として組織の中で職業生活を営むについての基本的な心構えに欠けるところが大きく、組織の一員として職務を遂行する能力が欠けているといわざるを得ず、しかも上司の再三の注意にもかかわらず、これを是正しようとする態度も見受けられず、却って自己の態度を正当化しようとしているのであって、近い将来これが是正される見通しもないというべく、就業規則62条2号に定める「精神もしくは身体に故障があるか、または虚弱、老衰、疾病等のため業務に堪えられないと認められたとき」及び62条3号に定める「勤務成績または業務能率が甚しく不良であるとき」に該当するものといわなければならない。 |