ID番号 | : | 03176 |
事件名 | : | 損害賠償請求上告事件 |
いわゆる事件名 | : | 陸上自衛隊事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 自衛隊車両がスリップして道路側下に転落し、荷台に乗っていた隊員が車外に投げ出されて死亡した事件につき国の安全配慮義務違反が争われた事例。 |
参照法条 | : | 民法415条 民法1条2項 |
体系項目 | : | 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任 |
裁判年月日 | : | 1983年12月6日 |
裁判所名 | : | 最高三小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和55年 (オ) 577 |
裁判結果 | : | 破棄(差戻) |
出典 | : | 訟務月報30巻6号930頁/労経速報1172号5頁 |
審級関係 | : | 控訴審/03242/東京高/昭55. 2.27/昭和54年(ネ)951号 |
評釈論文 | : | 笠井郁彦・地方公務員月報249号35頁/新谷真人・季刊労働法131号161頁 |
判決理由 | : | 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務〕 国が公務員に対して負担する安全配慮義務は、国が公務遂行にあたって支配管理する人的及び物的環境から生じうべき危険の防止について信義則上負担するものであるから、国は、自衛隊員を自衛隊の車両の公務の遂行として乗車させる場合には、右自衛隊員に対する安全配慮義務として、車両の整備を十全ならしめて車両自体から生ずべき危険を防止し、車両の運転者としてその任に適する技能を有する者を選任し、かつ、当該車両を運転する上で特に必要な安全上の注意を与えて車両の運行から生ずる危険を防止すべき義務を負うが、運転者において道路交通法その他の法令に基づいて当然に負うべきものとされる通常の注意義務は、右安全配慮義務の内容に含まれるものではないというべきである(最高裁昭和五五年(オ)第五七九号同五八年五月二七日第二小法廷判決・民集三七巻四号四七七頁)。 |