ID番号 | : | 03346 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 大成建設・柏倉建設事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | ビル建設工事の下請の作業員が作業中に地下三階に墜落して死亡した事故について、元請人および下請人の双方に対して安全配慮義務違反の責任が問われた事例。 |
参照法条 | : | 民法415条 労働基準法8章 |
体系項目 | : | 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任 |
裁判年月日 | : | 1978年3月30日 |
裁判所名 | : | 札幌地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和49年 (ワ) 460 |
裁判結果 | : | 一部認容(確定) |
出典 | : | 時報923号104頁/タイムズ369号283頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務〕 雇傭契約において、雇主は被傭者に対して、信義則上、雇傭契約の付随義務として、その被傭者が労務に服する過程で、生命及び健康等を害しないよう労務場所その他の環境につき、配慮する義務、すなわち、安全配慮義務又は安全保証義務を負うと解すべきであるから、本件においても、被告Y1は、雇主として被傭者である清の生命及び健康を危険から保護するように配慮すべき義務を負っていたといわなければならないが、被告Y2も、前記認定した事実によると、被告Y1に対して元請負人として、工事上の指図をし、その監督のもとに、工事を施工させていたのであって、清にも、被告Y1との雇傭契約を前提として、支配が及んでいたといえるから、その関係は、雇主と被傭者との関係と同視でき、同様の安全配慮義務を負っていたというべきである。 |