ID番号 | : | 03391 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 東亜電設・日本電設工業事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 労災死亡事故に関して交わされた示談契約書の効力が争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 民法90条 |
体系項目 | : | 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任 |
裁判年月日 | : | 1977年3月30日 |
裁判所名 | : | 仙台地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和49年 (ワ) 244 |
裁判結果 | : | 棄却(確定) |
出典 | : | 時報871号77頁/労経速報970号11頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務〕 また、原告らは本件示談契約が公序良俗に違反する旨主張するが、調査嘱託の結果によると、原告Xは本件事故発生前の昭和四七年四月一九日からひまん性甲状腺腫の病名で国立A病院に通院し、精神安定剤、消炎酵素剤、消炎鎮痛剤等の投与を受けていたことが認められるけれども、同原告が本件示談契約当時ノイローゼ状態にあったとの点についてはこれを認めるにたりる的確な証拠がなく、前認定のように本件示談契約は原告側に親類の者も加わり慎重に検討した結果締結されたものでその無知、無思慮に乗じて結ばれたものとも認め難く、かつ前認定のように本件事故の発生については前記昭三にも少なからず過失があつて原告らの損害額を定めるにつき斟酌されるべき事案であり、他方労災保険の遺族補償年金等が給与されている点からすると、本件示談契約の内容が契約を無効ならしめるほどに著しく不当であるとも認め難く、原告らの公序良俗違反の主張は到底採用し難い。 |