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ID番号 03769
事件名 雇用関係存在確認請求事件
いわゆる事件名 リコー事件
争点
事案概要  被告会社の事務機器を専属的に販売していた会社の従業員が、右会社の倒産後、被告会社との間に雇用関係が存在しているとして、その存在確認、賃金の支払を求めた事例。
参照法条 労働基準法10条
労働基準法2章
体系項目 労基法の基本原則(民事) / 使用者 / 労働基準法上の使用者
労基法の基本原則(民事) / 使用者 / 法人格否認の法理と親子会社
裁判年月日 1986年9月19日
裁判所名 富山地
裁判形式 判決
事件番号 昭和51年 (ワ) 69 
裁判結果 棄却
出典 労経速報1271号3頁/労働判例484号97頁
審級関係 控訴審/04024/名古屋高金沢支/昭63.10. 3/昭和61年(ネ)117号
評釈論文 葦名元夫・労働法律旬報1168号42~46頁1987年5月25日
判決理由 〔労基法の基本原則-使用者-労働基準法上の使用者〕
〔労基法の基本原則-使用者-法人格否認の法理と親子会社〕
 原告らは、被告がA会社の株式、人事、営業及び労働条件についても現実的、統一的に管理支配し、労組を壊滅させる目的で、A会社を倒産、解散させ、原告らを解雇したものにほかならないから、被告はA会社との異別性を主張できず、原告らは被告との間に雇用関係を有する旨主張する。
 しかし、被告及びA会社の各設立経緯、被告とA会社との関係、A会社の倒産と解散、原告ら解雇の経緯等は前記1認定のとおりであるから、被告がA会社を意のままに支配できるような支配的地位にあったわけでなく、かつ、被告が不法な目的をもっていたとも認めるに足りない。