ID番号 | : | 03793 |
事件名 | : | 解雇無効確認等請求上告事件 |
いわゆる事件名 | : | 函館交通事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 休憩時間中あるいは勤務時間終了後に、無許可でアンケート調査等を行なったことを理由とする降格処分につき、懲戒処分事由に該当するとはいえないとした原審を認容した事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法34条3項 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 休憩(民事) / 休憩の自由利用 / 休憩中の政治活動 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 業務命令拒否・違反 |
裁判年月日 | : | 1986年11月18日 |
裁判所名 | : | 最高三小 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和57年 (オ) 1136 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働判例486号24頁 |
審級関係 | : | 控訴審/札幌高/昭57. 7.19/昭和56年(ネ)175号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔休憩-休憩の自由利用-休憩中の政治活動〕 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-業務命令拒否・違反〕 原審の適法に確定するところによると、本件アンケート調査活動のうち、被上告人自身が行った活動は、休憩時間中又は勤務時間終了後の行為であって、その所要時間や行為の態様等から他の従業員の休憩や残務処理、ひいては上告会社の職場秩序に支障を来すものではなく、また、被上告人以外の者の行った活動は、その一部が勤務時間内にわたって行われたものであるが、被上告人がこれらの者と右活動の具体的時期、方法についてまで協議した事実は認められない、というのであるから、右事実関係のもとにおいて、本件アンケート調査活動をもって被上告人につき上告会社の就業規則五七条六号所定の「故なく会社の業務上の指示命令に従わず又は事業上の秩序を乱した時」との懲戒事由に該当するとはいえないとした原審の判断は、これを是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、採用することができない。 |