ID番号 | : | 03935 |
事件名 | : | 配転無効仮処分申立事件 |
いわゆる事件名 | : | 国光カーボン工業事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 炭素製品製作工程における「フルイ」の仕事から焼却炉における仕事への配転が不当労働行為にあたるか否かが争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働組合法7条1号 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 配転命令権の濫用 |
裁判年月日 | : | 1988年3月2日 |
裁判所名 | : | 津地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和62年 (ヨ) 53 |
裁判結果 | : | 認容 |
出典 | : | 労働判例522号64頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-配転命令権の濫用〕 (六) 債務者会社は、債権者が第一組合の副執行委員長として組合活動に従事し、同組合とともに債務者会社に対立していることを嫌悪し、債権者が第一製造課ミシンパイル製造係の中のフルイの仕事はもとより、焼成炉の仕事を好まないことを知りながら、敢て昭和六一年九月一五日頃から債権者に対して焼成炉の仕事への配置転換を命じたものである。債権者にとり、焼成炉の仕事は債権者の体質に適合しないものであって、債権者は焼成炉の仕事の遂行中相当程度の苦痛を覚えるものである。 (中略) 2 前記1の認定事実並びに前記一及び二の各確定事実を総合すれば、債務者会社が昭和六二年四月三〇日債権者に対してした本件配転命令は、債務者会社が第一組合を嫌悪するあまり、債権者が第一組合の組合員であって、その組合員としての正当な活動をしたことの故をもってしたものであり、しかも、債権者に対する不利益な取扱いであると認められる。したがって、本件配転命令は労働組合法第七条第一号に該当する不当労働行為として無効である。 |