ID番号 | : | 03954 |
事件名 | : | 免職処分取消請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 東京都文京区職員事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 職務能力・勤務態度の不良、勤務時間外における傷害事件の惹起等を理由とする区の一般作業員(単純労務職員)に対する分限免職処分の効力が争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項3号 労働基準法20条 地方公務員法28条1項3号 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 解雇事由 / 勤務成績不良・勤務態度 解雇(民事) / 解雇事由 / 職務能力・技量 |
裁判年月日 | : | 1988年4月11日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和61年 (行ウ) 25 |
裁判結果 | : | 棄却(確定) |
出典 | : | 労働判例518号39頁/判例地方自治50号41頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔解雇-解雇事由-勤務成績不良・勤務態度〕 〔解雇-解雇事由-職務能力・技量〕 原告は、前記1(二)のとおり、採用後所属したいずれの班においても、担当すべき職務の大半は作業能力が欠如していて行うことができず、担当し得た職務についても著しく熱意を欠く散漫な勤務ぶりで、殆ど作業員としての役割を果たさず、他の職員等に多大な負担を負わせ、各班の業務を停滞させたり、あるいは同僚といさかいを起こすなどして、区ではその取り扱いに苦慮していたが、原告は、周囲の者がそのような勤務状態を改善しようと、繰り返し指導したにもかかわらず、これに応じる姿勢さえ見せず、かえって、前記1(三)のとおり昭和六〇年六月頃からは、いよいよ同僚とのいさかいを頻繁にするようになって、職場の平穏や秩序を著しく乱し、ついには前記1(四)の傷害事件を起こして顕著な粗暴性を示すに至っているのであって、右原告の勤務状態や態度、行動は、原告の簡単に矯正し難い持続性を有する素質、能力、性格等に基因するものであり、土木工事等の作業現場での清掃等の作業を組織的に行う一般作業員としての職務の円滑な遂行に支障があるものといえるから、原告は地公法二八条一項三号に該当するものというべきである。 |