ID番号 | : | 04043 |
事件名 | : | 地位確認等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | ゴールド・マリタイム事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 就業規則における出向規定にもとづく出向命令拒否を理由とする諭旨解雇につき、右出向規定が二年前に新設されたもので不利益な変更にあたり、その合理性が存在せず出向命令は無効であり、したがって諭旨解雇も無効とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 配転・出向・転籍・派遣 / 出向命令権の根拠 就業規則(民事) / 就業規則の一方的不利益変更 / 配転・出向・転籍規定 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 業務命令拒否・違反 |
裁判年月日 | : | 1988年11月16日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和61年 (ワ) 3672 |
裁判結果 | : | 一部認容 |
出典 | : | 労働判例532号69頁/労経速報1352号3頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | 松崎隆、斉藤芳朗・経営法曹94号16~19頁1990年6月/新谷眞人・季刊労働法151号154~155頁1989年4月 |
判決理由 | : | 〔配転・出向・転籍・派遣-出向命令権の根拠〕 〔就業規則-就業規則の一方的不利益変更-配転・出向・転籍規定〕 (七) 本件出向規定及び出向拒否を懲戒事由とする規定を就業規則に新設したことは、労働者に不利な労働条件を課するものであるところ、右(六)認定の事実からでは当該各規定の新設が合理的であるとは認め難いから、本件出向規定及びその拒否を懲戒事由とする規定は原告に対し効力を生じないというべきである。 4 以上検討のとおり、原告が本件出向命令に従う義務を負うとは認められない。 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-業務命令拒否・違反〕 原告は出向義務を負わないし、原告に対しては正当な理由なく出向を拒んだときを懲戒事由とする就業規則四六条九号の規定の効力が及ばないことは、前説示のとおりであるから、原告が本件出向命令を拒絶したことは懲戒処分事由とはならない。 |