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ID番号 04128
事件名 損害賠償請求事件
いわゆる事件名 同和鑛業事件
争点
事案概要  地方鉄道の駅構内での貨車入替え作業中の駅務員の事故につき会社に対して損害賠償が請求された事例。
参照法条 民法415条
労働基準法2章
体系項目 労働契約(民事) / 労働契約上の権利義務 / 安全配慮(保護)義務・使用者の責任
裁判年月日 1985年9月24日
裁判所名 岡山地
裁判形式 判決
事件番号 昭和53年 (ワ) 673 
裁判結果 棄却(確定)
出典 時報1177号98頁/労働判例464号63頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔労働契約-労働契約上の権利義務-安全配慮(保護)義務・使用者の責任〕
 本件電柱の事故時における設置位置は、前記認定のとおり、被告主張の設置位置でも、原告が添乗している貨車から身体を大きく倒すと、その頭部が接触する位置であったものであるけれども、他方定められている手の肘を伸ばさないで身体を貨車に接近させる添乗姿勢をとっていたとすれば、原告の主張する設置位置でも身体と接触することはなかったという関係にあったものである。
 (中略)
 被告は、原告に対し、和気駅において車両入替え業を行なうに際し、添乗業務について、基本姿勢を守り、かつ不安全行為をとることのないように安全教育の指導を怠っていたものとは認められず、却って、原告はこのことを知りながら、尾燈の処理を急ぐ余り、貨車入替え作業による添乗作業を遂行中に不安全行為をなしたものであることが前認定したことから認められるので、被告の従業員に対する安全教育の債務に瑕疵があったとは認められない。