ID番号 | : | 04145 |
事件名 | : | 地位保全仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 日本ロックタイト事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 三年前の不正行為等の非違行為を理由とする部長ら管理職に対する懲戒解雇が無効とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 民法1条3項 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒権の濫用 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 職務上の不正行為 |
裁判年月日 | : | 1985年12月25日 |
裁判所名 | : | 横浜地 |
裁判形式 | : | 決定 |
事件番号 | : | 昭和60年 (ヨ) 1295 |
裁判結果 | : | 一部認容 |
出典 | : | 労経速報1245号17頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒権の濫用〕 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-職務上の不正行為〕 そこで、会社が同六〇年一〇月四日に至って本件解雇をなすに至った真の動機について考察するに、会社が非違行為発生後約三年にわたって懲戒権の行使を差し控えなければならない特段の事情が見い出し難いのみならず、会社は同五八年八月申請人らに対し配置転換を命じたところ、申請人らはこれを不当労働行為であるとして神奈川県地方労働委員会に対し救済命令を申し立て、同委員会は同六〇年八月六日右配転命令を取り消す旨の救済命令を発したことは前記認定のとおりであって、右一連の経過からすれば、会社は申請人らが会社の配転命令を不当労働行為として争いこれが神奈川県地方労働委員会で肯認されるや、これに対する報復として申請人らの約三年前の非違行為を理由として本件解雇をなすに至ったものと推認せざるを得ない。 よって、会社の申請人らに対する本件解雇は、たとえ会社の主張するとおり申請人らに非違行為があり右行為が就業規則三三条一号、一一号に該当するとしても、不法な動機に基づく懲戒権の行使であって懲戒権の濫用としてその効力を生じないものというべきである。 |