ID番号 | : | 04168 |
事件名 | : | 賃金等請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 福島郵便局病休不承認事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 全逓労組と郵政省との間の労働協約に基づく郵政職員の病気休暇につき、不承認とされた職員がそれを不当として争った事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項1号 |
体系項目 | : | 休職 / 傷病休職 |
裁判年月日 | : | 1970年3月6日 |
裁判所名 | : | 福島地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和43年 (行ウ) 2 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労働民例集21巻2号255頁/訟務月報16巻10号1170頁 |
審級関係 | : | 上告審/00483/二小/昭49. 5. 9/昭和46年(行ツ)96号 |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔休職-傷病休職〕 所属長は、職員から病気休暇の申請があつた場合、その要件を充足しているときは、これを承認しなければならない協約上の債務を負担しているところ、原告の本件病気休暇申請がその要件をみたしているのに、少なくとも過失によりその要件を欠くものと判断し、不承認としたことは裁量権の範囲を著しく逸脱した違法があり、それによつて被つた原告の損害を賠償する義務があるといわなければならず、そして、局長が原告の昭和四三年二月分の給料から金八一二円を控除したことは前示のとおりであり、したがつて、原告の被つた損害は金八一二円と認めるのが相当である。(もつとも、局長が、本件病気休暇申請を不承認と決した処分は、行政処分であつて公定力を有するから、右処分を取り消さない以上、損害賠償請求をなし得ないようにも解されないではないが、行政処分の公定力の効果は、公権力の違法行使を理由とする損害賠償請求にまでは及ばないと解すべきである。) |