ID番号 | : | 04360 |
事件名 | : | 不動産仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | マルコ製薬事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 指定旅館外の宿泊等出張に関する服務規律違反を理由として懲戒解雇されたセールスマンがその効力を争った事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 業務命令拒否・違反 |
裁判年月日 | : | 1967年12月11日 |
裁判所名 | : | 名古屋地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和41年 (ヨ) 1884 昭和42年 (ヨ) 77 |
裁判結果 | : | 一部棄却,一部認容 |
出典 | : | 時報515号79頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-業務命令拒否・違反〕 三 被申請人が出張中申請人に連絡することなく、指定旅館に泊らなかったことが右けん責事由に当り、その事実を上司から指摘され注意を受けながら、その後も指定旅館以外のところに泊ったことが、減給、出勤停止事由の第四号に当ることは明かであるし、指定旅館に泊らなかったのに泊ったとして所定宿泊料の支給を受けたことはその第六号に当ると見られ、(重大損害を与えたとの懲戒解雇事由の第七号に当らないが)、従って、それを再三くりかえしたことは懲戒解雇事由の第一一号に当ると一応いえるようである。 しかし、前認定のような、被申請人が指定旅館以外のところに泊った事情、理由(所定の相当宿泊費以上のものを着服しようとしてのことではない)、その過分に受けた宿泊料も実質合計三、〇〇〇円ほどにすぎないこと、指定旅館外に泊ったからといって、申請人から命じられた営業活動に支障を与えてはおらず、申請人の業務運営に不都合を来すこともなかったなどの事情を考えれば、被申請人の行為が、以上認定のような諸段階ある懲戒処分のうち直ちに、懲戒解雇に当るべきものとはしがたいものというべきである。 |