ID番号 | : | 04402 |
事件名 | : | 仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 義勇海運事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 病気欠勤等が多いことを理由とする解雇につき、いまだ就業規則所定の解雇事由には該当しないとされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 |
体系項目 | : | 解雇(民事) / 解雇事由 / 病気 |
裁判年月日 | : | 1965年1月18日 |
裁判所名 | : | 名古屋地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和39年 (ヨ) 1110 |
裁判結果 | : | 一部認容,一部却下 |
出典 | : | 労働民例集16巻1号50頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | 保原喜志夫・ジュリスト378号148頁 |
判決理由 | : | 〔解雇-解雇事由-病気〕 そこで本件解雇が被申請会社就業規則に則りなされたものか否かについて考察するに、先ず右三認定の本件解雇に至つた経緯に右四の(一)認定の事実を総合すれば、申請人の慢性膵臓炎はそのために業務にたえられないものとは云い得ないのであつて就業規則第六三条第九項「会社は従業員が次の各号の一に該当するときは解職する。9精神もしくは身体の故障、虚弱、老衰または疾病のため業務にたえられないと認められたとき」の解雇事由には該当しないものと云うべきである。また右三認定の本件解雇に至つた経緯に右四の(二)認定の事実を総合すれば、申請人の慢性膵臓炎に基く病気欠勤、遅刻、早退等のため同人が他の従業員に比し、勤務成績が良好でなく、労働能率が劣つていたものであることは認められても、その勤務成績が「いちじるしく」不良で、労働能率が「はなはだしく」劣悪なものとは云い得ないのであつて、就業規則第六三条第七項及び第八項「会社は従業員が次の各号の一に該当するときは解職する。7勤務成績がいちじるしく不良なとき。8労働能率がはなはだしく劣悪なとき」の解雇事由には該当しないものと云うべきである。 |