ID番号 | : | 04554 |
事件名 | : | 仮処分申請事件 |
いわゆる事件名 | : | 南薩鉄道事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 機構改革により新設された課長の資格について使用者の利益代表者にあたるか否かが争われた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 労働組合法2条但書1号 |
体系項目 | : | 休職 / その他の休職 |
裁判年月日 | : | 1960年4月30日 |
裁判所名 | : | 鹿児島地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和34年 (ヨ) 85 |
裁判結果 | : | 申請認容 |
出典 | : | 労働民例集11巻2号393頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | 加藤俊平・ジュリスト231号89頁/法研34巻7号81頁 |
判決理由 | : | 〔休職-その他の休職〕 次に本件休職処分の効力について按ずるに、前顕甲第一号証によれば、会社・組合間の労働協約第九条により組合員は協約に定めある傷病の外、その意思に反して解雇又は休職を命ぜられない旨、同第一八条により会社は組合員が業務外の傷病により引続き三ケ月以上欠勤したとき、会社の同意を得て組合業務又は外部労働団体の役職員に専従するとき、右の外特別な事情があつて休職をさせることを適当と認めるときに限り休職を命じ得る旨各定められているところ、本件休職については前記の如く休職期間中休業手当を支給すべきか否かについて会社・組合間に争があるが、右休職事由中特別な事情があつて休職させることを適当と認める場合に該当することは右両者間に見解の相異はない。而して会社は右の場合に該当する理由として労使関係の平和維持のため地労委の調停案を受諾した結果、その履行としてなしたものである点を主張するが、前記認定の如き調停案受諾に至つた経緯、右案の内容及び弁論の全趣旨に照せば右調停案は申請人等が組合から受けた除名処分が一応有効であることを前提としていることが明かなところ、右前提たる除名処分が前認定の如く無効である以上、本件休職が仮令調停案受諾の結果であつたとしても、申請人等としては何等問責せらるべき事由はなく、会社としても同人等を休職処分に付すべき正当の理由を欠くことゝなり、休職させることを適当と認める場合に該当しないものと云うべく、結局本件体職処分は前記労働協約に違反し、何等根拠なくしてなされた無効のものと断ぜざるを得ない。 |