ID番号 | : | 04645 |
事件名 | : | 地位保全等仮処分請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 日本国有鉄道事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 暴行等を理由とする懲戒免職処分が有効とされた事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法89条1項9号 日本国有鉄道法31条1項 |
体系項目 | : | 懲戒・懲戒解雇 / 懲戒事由 / 暴力・暴行・暴言 |
裁判年月日 | : | 1963年11月29日 |
裁判所名 | : | 東京地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和36年 (ヨ) 21169 |
裁判結果 | : | 却下 |
出典 | : | 時報364号14頁/タイムズ157号141頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔懲戒・懲戒解雇-懲戒事由-暴力・暴行・暴言〕 前記1に認定した申請人ら解散会出席者の行動は、かねて組合幹部として前記A、B、Cらに対しうつ積していた敵対感情が、たまたま酒宴の会場を隣り合わせ、飲酒酩酊の気勢に駈られて激発した結果と認められ、更に、恐らくはメーデー参加直後の昂揚した気分や前記三名らの出席する送別会のために、申請人らが手狭な部屋しか使えなかつたという不満の気持も手伝つてのことと思われるが、そのいずれの動機も申請人の前記行為を首肯せしめるに足る正当なものとはいい難く、徒らに感情に駈られて他人の専用する室内に侵入し、当面の相手方とこれを制止する者との見境なく、殴る、突く、蹴る等の暴力を振うことのみに終始し、その結果前記のような傷害まで負わしめるにいたつた申請人の行動は、著しく常軌を逸し、その暴行行為の態様自体決して情状は軽くないものというべきである。しかも、右行為は直接業務上の行為と関連するものでないにせよ、被申請人の管理保有する施設内において、申請人より上席者を含む多数の職員の面前において、職員及び前職員に対し公然と加えられた非行である点において、企業秩序維持の観点から職場における職務執行中の非行とほとんど選ぶところがないといつてよい。それが前示就業規則の懲戒事由「著しく不都合な行い」に該当することは明らかであり、懲戒処分として免職に付せられたとしても、裁量の正当な範囲を逸脱した違法なものと断ずることはできない。この点に関する申請人の主張も採用できない。 |