ID番号 | : | 04723 |
事件名 | : | 損害賠償請求事件 |
いわゆる事件名 | : | 住友ゴム工業事件 |
争点 | : | |
事案概要 | : | 会社の事業商品代金五〇〇〇万円の未収金および損害金を理由に退職した者が、右未収金および損害金は原告の責に帰すべきものではなく、退職すべき事由がなかったとして会社に対し不法行為を理由に損害賠償の請求をした事例。 |
参照法条 | : | 労働基準法2章 民法627条1項 民法709条 |
体系項目 | : | 退職 / 退職願 / 退職願と強迫 |
裁判年月日 | : | 1989年3月14日 |
裁判所名 | : | 大阪地 |
裁判形式 | : | 判決 |
事件番号 | : | 昭和59年 (ワ) 3252 |
裁判結果 | : | 棄却 |
出典 | : | 労経速報1360号19頁 |
審級関係 | : | |
評釈論文 | : | |
判決理由 | : | 〔退職-退職願-退職願と強迫〕 本件革靴事業に関して、原告には右のような各種問題行為があったため、被告会社は原告を課長代理から一般社員に降格するとの処分を予定し、A部長は上司の指示により昭和五三年五月末か六月初めころ降格処分になる予定であることを原告に伝えた。すると原告は、靴の問題では会社に迷惑をかけたので退職する時機を考えていた、今度処分ということになるのであれば退職する旨述べ、原告は昭和五三年六月一四日被告会社に対し同年六月末をもって退職する旨の届を提出し、被告会社はそれを了承した。なお右退職にあたり、被告会社の役員や従業員による原告の退職を強制するような言動や、原告を欺罔して退職させようとする言動はなく、原告は自発的に被告会社を退職した。 三 以上認定のとおり、原告は自発的に被告会社を退職したものであって、被告会社及びその社員において強制又は欺罔により原告を退職させようとする言動があったとは認められず、原告の権利又は利益を侵害する違法行為があったとはいえないから、その余の点について検討するまでもなく原告の請求は失当である。 |