全 情 報

ID番号 04808
事件名 不当労働行為救済命令取消請求事件
いわゆる事件名 黒川乳業事件
争点
事案概要  会社再建案の受け入れをめぐる労使紛争の過程における一時金をめぐる団交拒否等を不当労働行為とした労委の救済命令の効力が争われた事例。
参照法条 労働基準法11条
労働基準法3章
体系項目 賃金(民事) / 賞与・ボーナス・一時金 / 賞与請求権
裁判年月日 1989年12月20日
裁判所名 東京地
裁判形式 判決
事件番号 昭和58年 (行ウ) 32 
昭和58年 (行ウ) 79 
裁判結果 一部認容,一部棄却
出典 労働民例集40巻6号648頁/時報1353号129頁/労働判例554号30頁
審級関係
評釈論文
判決理由 〔賃金-賞与・ボーナス・一時金-賞与請求権〕
 一般に、一時金の支給は、その支給対象期間の労働に対する後払賃金たる性質のみを有するものではなく、将来の労働に対する意欲向上策としての意義をも有すると解されることなどを考量すれば、被告が、本件命令の主文第一項第二号において命じた救済内容が、たとえ、分会員と別組合の組合員及び非組合員である従業員の労働条件が同一であった昭和五二年八月三一日までの期間について斟酌していないからといって、昭和五二年度の夏季及び年末一時金の不支給という不当労働行為の救済として不合理かつ不当なものであって、被告に認められた裁量権を逸脱・濫用するものとは、解し難いところである。